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消防署はどこにあるの?
《甲州市・山梨市の消防》
みなさんが住む街の消防は、「東山梨行政事務組合消防本部」といいます。
どうしてこのように長い名前が付けられたのか知っていますか?
それは、甲州市と山梨市が協力してひとつの組織をつくり、一緒に消防の仕事をしているからです。
消防組織は、消防本部と消防署にわかれ仕事をしています。
【消防本部】
消防本部・消防署につとめる人の給料を計算したり、消防の仕事をとりまとめる総務課、訓練や災害現場で使用する消防自動車や道具をそろえる消防課、火災を未然に防ぐための予防課、災害現場をすばやく確認し、出場させる指令課があります。
【消防署】
火事・救急・救助などいろいろな災害に出場するほか、さまざまな事務仕事を2つの消防署、2つの分署にわかれつとめています。消防署での仕事内容は別のページで説明します。
消防本部・消防署で仕事をしている人は、2とおりあります。
1 毎日勤務
月曜日から金曜日の朝8時30分から夕方5時15分まで仕事をして土日祝日が休みです。(仕事が多いので、土日も出てきていますよ)
2 隔日勤務
2つの班(1部員・2部員)があり、朝8時30分から翌朝8時30分までの24時間勤務です。
大きな災害(山火事・台風・地震など)が発生したら、毎日勤務の人、かくじつ勤務の人は休みや夜中であっても呼び出されます。
隔日勤務者1日の流れ(災害のない基本的な1日)
なんで消防署は必要なの?
むかし、むかし・・・人が集落を作らなかったころ、火事が起きても1軒の家を焼くだけですむことが多かったのです。やがて村や町などの集落ができると、ある家で起きた火事は次々と燃え広がって大火事になりました。古くからある木造の家は火に弱く、江戸時代には町が何度も火事におそわれたため、それをふせぐために「町火消し」ができました。
明治時代に入り、町火消しは「消防組」と名前を変え、そしきもけいさつの一部分として消防が誕生しました。
その後、消防のしごとが重要であるということで、昭和23年3月7日、けいさつのしごとから独立し、市町村の責任でしごとを行う、現在の「自治体消防」が誕生しました。
消防は火を消すことはもちろんですが、火事により逃げおくれた人などを助け出す人命救助が一番優先されるしごとです。
火事はいろいろなものを焼きつくし、ときには人の命もうばっていきます。家を建てるときには燃えにくい材料が使われるようになり、家自体は燃えにくくなりましたが、その反面「煙」が「炎」より恐ろしいきばをむき、おそいかかります。
こうした災害から、みなさんとみなさんの大切な命、大切なものなどを守るために消防署があります。
みなさんへお願い!!
火は、わたしたちの生活にはなくてはならないものです。火はたいへん便利なものですが、使いみちを間違えたり、火遊びをするとおそろしい火事になります。
火事は日本中で毎日のように起き、たくさんの家が燃えたり、ときには命までなくしてしまいます。消防署では、火事のない安全なまちをつくるために一生懸命働いています。みなさんも先生やお家の人の言うことを良く聞いて、火事をおこさないように注意しましょう。
消防署のしごと
消防署(分署)では、4つの係にわかれています。
【警防係】
火災や各種さいがいにそなえて、建物、道路及び消防水利(しょうかせん・ちょすいそう・川など)を調査や工場やお店に行き火事をおこさないように指導したりしています。また、保育園や小中学校に行き、避難訓練や119番通報のかけ方、消火器の使い方なども指導します。
消防署では火事を消すことはもちろんですが、何が原因で起こり、どうして燃え広がったのか、どれだけの損害があったのかを調べる火災調査をおこない、さいがいや訓練がないときにも様々な事務しごとをしています。
消防隊として消防化学自動車や消防ポンプ自動車に隊長ときかん員(運転や水を送り出すポンプのそうさをする人)を含め、4〜5名でへんせいします。
【救急係】
救急隊のしごとは主に病気やけがをした人の手当てをし、それ以上に症状を悪化させないようにじんそく安全に病院を選定し搬送することです。その第一線で救急救命士(国家試験合格者)が市民のために活動しています。
しかし、「症状を悪化させない」ためには、救急隊では限界があります。救急隊がみなさんのところへ到着するまでの間に、協力してくれる人が必要なのです。(消防署では現場で活動している救急隊員が市民に対して、応急処置や心肺蘇生法など救命講習等を実施しています。)
救急係員は、救急隊として隊長ときかん員を含め3〜4名でへんせいします。
救急救命士とは、医師の指示にしたがって特定の行為(救命処置)を行うことができる救急隊員です。
特定の行為とは、医師の具体的な指示に基づいて行う行為で、@除細動(心臓に電気的刺激を与え不規則に動いている心臓が元に戻ってくれる可能性)、A特殊な器具を用いた気道確保(呼吸ができるように空気の通り道をつくること)B血液中の電解質・水分を補う点滴及びぶどう糖の輸液など・・・
【救助係】
火災、交通事故、水難事故、自然災害や機械等による事故から人力や器具等を用いて、その危険を排除し要救助者(助けを求めている人)を安全な場所に救出する活動をいう。
消防で最も人気を誇る、レスキュー隊員はあらゆる災害に対処する能力をみにつけるため、平素から隊員の気力、体力の充実と様々な状況を想定した訓練に励んでいます。
救助係員は、救助工作車に隊長ときかん員を含め3〜4名で編成します。
近年、救助活動現場が複雑多様化し、救助隊には迅速、確実、安全が求められています。東山梨消防本部管内の大半は山岳地帯に囲まれており、ロープレスキュー救助技術の訓練も日々行っています。
【予防係】
火事が起きてから「注意しよう」と反省するよりも、普段からみんで注意しあって「起こさないこと」が大切です。
予防係では、お店や食堂などたくさん人が集まる建物で、火災発生の危険がないか、また、火災が発生したときに消火器や避難はしごが正常に使えるか、避難口を示す誘導灯は異常ないかを調べに行きます。もちろん、いろいろな災害にも出場します。
消防用設備とは
大きな建物や人が多く集まる建物には、災害が発生したときに早く避難したり、消防隊が到着するまでの初期消火に使用する消防用設備が設けられています。
みなさんの学校には、どの消防用設備があるかな?
指令課のしごと
指令課では東山梨消防本部管内の119番(おうちにある電話・携帯電話・公衆電話)通報を受信すると、火事や事故を起こした場所を素早く確認し、その地域を担当する消防署(分署)に出場するように指令を出します。
そして、現場に出場した消防隊・救急隊・救助隊に通報の内容を無線連絡したり、けが人や災害現場の様子を無線で情報交換し、災害と関係のある市・警察・病院・電力会社・ガス会社などにも連絡し、みなさんの大切な命を守り、災害による被害をなくす事が仕事です。
また、その月や年に火災・救急・救助が何件発生したか調査したり、災害内容を県や国に報告する事務処理もしています。
覚知から指令までの流れ(火災の場合)
消防団ってなぁに?
消防団とは、「自分たちの地域は自分たちで守ろう」という考えのもとに、火事や大規模な自然災害(台風や地震)などからみなさんの命やみなさんのおうちなどを守るという、消防署と同じ考えをもって活動を行っています。
【消防署と消防団の違いは?】
消防署に勤務する人は、毎日消防の仕事を専門に行っていますが、消防団の人たちは普段、会社員・農業・自営業・飲食店の店員さんなどで災害が発生したときだけ消防団員として出動し、ボランティアで活動しています。
そのため、普段お仕事が休みのときに放水訓練や消火栓・川の清掃などを行い、災害の発生に備えています。
みなさんのお父さんや近所のおじさん、おにいさんは消防団員をしていますか?
最近では、女性の消防団員も誕生し、活躍しています。
【消防車はどこにおいてあるの?】
消防団員の使用する消防車、防火衣、ホースは「消防団詰所」や「ポンプ小屋」と呼ばれる場所にあります。
みなさんのおうちの近くにも、消防団詰所があるかな?
【消防団の活動】
これまで発生した大きな地震被害(最近では、平成21年3月11日に発生した東日本大震災)や台風被害(最近では、平成25年10月16日 台風26号による伊豆大島をおそった土砂災害)では、地元消防団員が大活躍しました。
このような大規模な災害が発生したときは、地域のことを良く知っている消防団員の力が必要になります。
消防に関する記念日
消防に関する「○○の日」や「○○週間」は、こんなにあるんだよ!
●1月17日 防災とボランティアの日(平成7年制定)
平成7年1月17日に発生した阪神淡路大震災がきっかけとなり、災害時のボランティア活動と住民の自主的な防災活動についての認識を深め、災害に対する備えをするためにつくられました。
1月15日から1月21日の期間を「防災とボランティア週間」といいます。
●1月26日 文化財防火デー(昭和30年制定)
昭和24年1月26日に、日本最古の壁画が描かれた奈良県の法隆寺金堂が火事で焼けました。これをきっかけに、文化財を火事や地震から守るためにつくられました。
●3月 7日 消防記念日(昭和25年制定)
昭和23年3月7日、消防に関するいろいろなことについて定めた「消防組織法」が施行されたことからつくられました。消防の誕生日といえます。
3月1日から3月7日の期間を「春の火災予防運動週間」といい、火災予防を働きかける運動を行います。
●7月 1日 国民安全の日(昭和35年制定)
工場災害、交通事故、火事などの災害を防止するために国民運動の啓発を目的につくられました。
●9月 1日 防災の日(昭和35年制定)
大正12年9月1日に発生した関東大震災を教訓に国民一人ひとりが自然災害についてのにんしきを深め、災害に対する備えを充実するためにつくられたもの。8月30日から9月5日の期間を「防災週間」といい、消防を含むたくさんの機関が協力し、防災しそう普及のための行事や訓練などを行っています。
●9月 9日 救急の日(昭和57年制定)
救急業務に対する国民の正しい理解と、救急業務にたずさわる人の意識を高めるためにつくられました。
救急の日を含む1週間を「救急医療週間」といい、救急のことをみなさんに正しくしってもらうために救急に関するイベントを行っています。
●11月 9日 119番の日(昭和62年制定)
消防に対する正しい理解と認識を高めるためにつくられました。
11月9日から11月15日の期間を「秋の火災予防運動」といい、暖房器具による火事が発生しやすい時期を前に、火災予防を働きかけるための運動を行い、119番通報の正しい利用も呼びかけています。